研究課題/領域番号 |
08771245
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
谷口 成実 旭川医科大学, 医学部, 助手 (80271774)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 中心灰白質 / 排尿 / 興奮性アミノ酸 / GABA |
研究概要 |
中脳の中心灰白質は、体性神経系のみならず自律神経系の特定の運動パターンを統合していると考えられてきおり、排尿調節機構に中脳の中心灰白質ならびにその周辺領域が関与しているのかどうか、微小電気刺激法ならびに微量薬液注入法を用いて検討した。 除脳ネコを用い、無麻酔の状態で膀胱内圧をモニター、針電極を中脳にstereotaxicに刺入れ、微小電気刺激で、排尿誘発部位の同定を行なった。その結果、中脳中心灰白質及びその周辺領域に、排尿を誘発する部位を認めた。また、興奮性アミノ酸は、神経の細胞体のみを刺激し通過繊維を刺激しない特徴を持っており、その部位に微量注入ガラス管を用いた興奮性アミノ酸(dl-ホモシステイン酸)の微量注入による化学的刺激によっても、電気刺激と同様に排尿誘発することを確認し、この領域に排尿に関連した神経の細胞体が存在することを、第3回日本神経因性膀胱学会1996年で報告した。さらに、GABA受容体拮抗薬であるbicucllineの微量注入により、微小電気刺激による膀胱収縮の閾値の低下、あるいは自発収縮を認め、この部位へのGABAの抑制の存在の可能性があることを第84回日本泌尿器科学会総会1996年で報告している。 中脳は、中心灰白質を中心に排尿の調節に関与していることが示唆された。引き続き、排尿に関連した調節機構の解明を進めている。
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