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テロメラーゼ活性による膀胱腫瘍の遺伝子診断法に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 08771279
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 泌尿器科学
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

鎌田 成芳  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (40211172)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード膀胱腫瘍 / テロメラーゼ / 尿細胞診
研究概要

近年,悪性腫瘍において高率にテロメラーゼの活性化が認められることが判明し,尿路移行上皮腫瘍においても,腫瘍からは高いテロメラーゼ活性が認められることが明らかになった.一方,正常組織からは検出不可能な程度のテロメラーゼ活性が認められるに過ぎないことから,テロメラーゼ活性は一種の腫瘍マーカーとして有用である可能性が考えられた.以上をふまえ,尿および膀胱洗浄液からのテロメラーゼ活性の検出を試み,その臨床上の有用性について検討を行った.
対象は組織学的に診断された膀胱腫瘍20例(G1:5例,G2 7例,G3 8例)とし,前立腺肥大症10例を対照とした.これら症例から尿検体を採取し,ついで生理食塩液100mlで膀胱洗浄を行い洗浄液を回収した.これらの検体から遠心分離により細胞成分を採取したのちタンパクを抽出し,TRAP法によりテロメラーゼ活性を検討した.また手術により摘出された腫瘍組織についてもタンパクを抽出し,同様の検討を行った.
膀胱腫瘍症例20例のうち19例で腫瘍組織からテロメラーゼ活性が検出された.さらに膀胱洗浄液からテロメラーゼ活性の検出が可能であった症例は15例(G1:2/5,G2:5/7,G3:8/8),尿からテロメラーゼ活性の検出が可能であった症例は11例(G1:0/5,G2:5/7,G3:6/8)であった.一方前立腺肥大症においてテロメラーゼ活性が検出された症例は認めなかった.いずれも従来の形態学的尿細胞診における陽性(class III以上)率(9/20)よりも高く,テロメラーゼ活性は有力な診断上のマーカーであるものと考えられた.Low gradeの症例における検出力は低かったが,これらの症例においても組織からはテロメ-ラーゼ活性が認められ,充分量の細胞成分が採取できなかったことが主な原因であるものと考えられた.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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