研究概要 |
我々は,腎の各画素における時間放射能曲線(TAC)に因子分析を適用した後,得られた成分曲線を入出力関数に換算しRutlandの方法を用いて処理を行い,リアルタイムに腎機能を反映していると考えられる係数を得,この値をFactor Uptake Coefficient(Factor U.C.)と名づけ、新しい腎機能の指標となり得る事を検討してきた。今回の研究においては、1:その分腎機能検査の有用性から生体腎移植後の残腎機能が、1腎摘出後40時間程度で既に腎機能の代償が完了していること。2:CcrとFactorU.C.の関係において急性尿細管壊死症例と腎炎症例,シクロスポリンの腎毒性と急性拒絶反応の症例でクラスターが異なり,クラスター分析を行うことによって,腎生検以前にある程度の予測がつく。3:因子分析を用いた利尿負荷レノグラムと本法の組み合わせで腎盂尿管狭窄の程度の定量化の解析と手術適応の一助となる.以上3点の確認ができた。動物実験においては、水腎症の程度が、コントロールできず検討中である。
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