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人工耳小骨の振動伝達特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08771413
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関愛媛大学

研究代表者

西原 信成  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (10274309)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード人工耳小骨 / 実験的研究 / 中耳伝音系 / レーザードップラー速度計
研究概要

人工耳小骨の振動伝達特性を検討するに当たり、コントロールとして正常連鎖での耳小骨振動特性を測定した。また、本実験では中耳骨胞を開放する必要があること、条件によって内耳圧や脳脊髄圧が異なっている可能性があるなどの理由から、これらの因子がどの程度耳小骨振動に影響を及ぼすかについて予備実験を行った。
実験にはモルモットを使用し、外耳道に音刺激を与えたときの鼓膜臍、キヌタ骨長脚先端の振動をレーザードップラー振動速度計を用いて測定した。処置前の動物では、両部位とも振動速度の周波数特性はほぼ等しく、いずれも0.5kHzで最大であった。1kHz以上では徐々に小さくなり,4kHzと7〜10kHzには小さなピークが認められた。両部位ともに刺激音圧90dBSPL以上ではS/N比は10dB以上であったため、以下の実験では刺激音圧は全て90dBSPLとした。中耳骨胞を開放前後では、臍,キヌタ骨ともに振動速度は1kHz以下で最大18dB増加したが,1kHz以上では逆に減少した。内耳への負荷圧は400,200,100mmH_2Oおよび-400,-200mmH_2Oとし,外側半規管にあけた小孔より圧を負荷した。鼓膜臍の振動速度0.5kHz以下,5kHz以上で振動速度が減少したが,陰圧負荷では1kHzで振動速度が増加し3kHzでは減少した。これらの変化は負荷圧の大きさにほぼ比例していた。脳脊髄圧を変化させる実験では,頭蓋骨頭頂部に直径約1mmの小孔を介して圧を負荷し,負荷圧は400,200,100mmH_2Oとした。臍では1kHz以下で振動速度の減少がみられたが,高音域では変化はなかった。キヌタ骨長脚先端では0.5kHz以下で振動速度は減少し,3kHzで増加,4kHzで減少していた。以上のように、内耳圧や脳脊髄圧の変化によって耳小骨振動は主に低音域で抑制されたが、これは中耳伝音系のstiffnessが増加したためと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Goode RL,Ball G,Nishihara S,Nakamura K: "Laser Doppler Vibrometer (LDV)-A New Clinical Tool for the Otologist" Am J Otol. 17. 813-822 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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