研究課題/領域番号 |
08771428
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
望月 高行 北里大学, 医学部, 助手 (30255319)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 / 上気道の解剖学的異常 / 手術治療効果の予測 / セファロメトリー / 側面積測定 / 軟部組織の把握 |
研究概要 |
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の上気道の解剖学的異常の把握と手術治療効果の予測をセファロメトリー(頭部顔面単純×線規格写真計測)を用いて考察した。OSAS患者の気道閉塞部位診断には画像診断が有用であり、セファロメトリーもその一つである。OSASは、軟部組織の異常および骨性外枠の変化を解析する必要がある。従来のセファロメトリーの各測定点間の距離と角度との検討では、主に骨性外枠の変化を解析するのに有効であった。そこで今回の研究では、軟口蓋、口腔、舌、咽頭の側面積の測定を合わせて行うことにより、軟部組織の器質的変化についての検討を行うことが可能となった。その結果、OSAS患者は無呼吸がない対象群に比べ軟口蓋や舌面積が有意に大きいことが分かった。睡眠時に上気道の閉塞が生じる場合には、1)軟口蓋レベルのみで生じる場合、2)軟口蓋レベルに舌根部レベルの閉塞が加わって生じる場合、3)舌根部レベルのみで生じる場合があることを念頭に入れ治療にあたる必要があると考えられた。本疾患の手術治療の一つであるUPPPは軟口蓋レベルの狭窄に有用であり舌面積が大きい症例では舌手術など二期的手術治療やn-CPAP等の保存的な治療も考慮する必要がある。臨床家医にとって簡便で、患者に侵襲が少なく情報量が比較的多いセファロメトリーはその意味からもスクリーニング検査として有用であると考えられた。
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