研究課題/領域番号 |
08771436
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
志和 成紀 東京慈恵会医科大学, 医学部・耳鼻咽喉科, 助手 (20235766)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | KGF / KGF-receptor / IL-1α / in situ Hybridization / paracrine regulation / autocrine regulation |
研究概要 |
中耳真珠腫の上皮増殖について上皮下の結合組織内の線維芽細胞や炎症細胞などが影響を及ぼしており、種々のサイトカインが介在し、上皮増殖・分化の制御が営まれていると考えられる。今回表皮細胞の増殖・分化を促すKGFに注目し、中耳真珠腫組織におけるKGF、KGF-receptorの局在を明らかにし、上皮下結合組織内に細胞動態とあわせて検討することを研究の主眼した。 結果は、in situ Hybridization法を用いて検討を行った。KGFについては、上皮下の結合組織が厚く炎症細胞浸潤の多い群5例と上皮下結合組織が薄く炎症細胞浸潤の少ない群5例を比較してみると前者は5例中3例でKGF-mRNAのシグナルの発現が上皮下の線維芽細胞に認められた。一方後者ではシグナルの発現は全く認められなかった。KGF-receptorについても同様に2群に分類し比較した結果、炎症の多い群では5例全例が基底細胞層にKGF-receptor mRNAのシグナルの発現がみられ、その内4例については傍基底細胞層まで強く発現が認められた。それに対し、炎症の少ない群では6例中4例で基底細胞層に発現が認められたが、傍基底細胞層まで発現がみられたのは1例に過ぎなかった。これらの結果より、炎症の多寡によってKGF、KGF-receptorの発現に影響を及ぼすことがわかった。また、同一組織内でも部位によっては炎症細胞の浸潤度が異なり、発現が影響される傾向がみられた。我々は、これを組織内微小環境の差異として捉え、今後の研究において考慮するつもりである。 表皮細胞の培養実験については、IL-1αを用いて細胞を刺激するとがKGFの発現が亢進することが解っているが、定量評価をするには抗KGF抗体が不備であるため間に合わなかった。 他の、種々のサイカインも含めて今後の課題としたい。
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