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結膜上皮細胞分化に対する涙腺・神経因子の働き

研究課題

研究課題/領域番号 08771510
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 眼科学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

松本 康宏  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00254342)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード結膜上皮 / コラーゲンゲル / 分化
研究概要

コラーゲンゲル包埋培養した結膜上皮細胞について、PAS染色・レクチン組織化学・電顕を用いてその分化を調べた。
方法:白色家兎より球結膜を摘出し、ディスパーゼ液に浸漬した。剥離した上皮細胞を分散させた後、I型コラーゲンゲルに懸濁し、EGF (5ng/ml), 0.5%DMSOを含むDMEM/F-12等量液にて培養した。培養4, 7, 14日目に固定し、一部は凍結薄切後PAS染色またはFITC標識レクチン(Con A, DBA, PNA, RCA120, SBA, UEA I, WGA)と反応させた。他の超薄切後、透過電子顕微鏡にて観察した。
結果:コラーゲンゲル内の上皮細胞は培養4日目より内腔を有する球状の配列を示した。切片上では、上皮細胞は3・4層の重層構造を示し、内腔側の細胞の一部はPAS反応陽性であった。レクチンの反応性は、内腔側の細胞は正常結膜の杯細胞と類似しており、コラーゲンゲル側の細胞は非杯細胞と類似していた。電子顕微鏡による観察では、内腔側の細胞表面には多数の微絨毛が認められたが、粘液小滴を持つ細胞は見られなかった。また、細胞間にはtight junction・adherence junction・desmosome様構造・interdigitating folodが観察された。
本研究より、以下のことがわかった。
1)コラーゲンゲル内培養した結膜上皮細胞は重層構造を示し、超微細構造は正常結膜上皮と類似していた。
2)超微細構造上では杯細胞は見られなかったが、表層にはPAS陽性細胞が認められた。
3)一部の細胞は、そのレクチン反応性が正常結膜杯細胞と類似していた。
結膜上皮細胞はコラーゲンゲル内で培養することによって、生体に近い分化を示すことが示唆された。今後は、この実験系を用いて涙腺細胞や自律・知覚神経細胞の結膜上皮細胞の分化に対する働きを調べる必要がある。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A. Niiya, Y. Matsumoto et al.: "Collagen gel-embedding culture of conjunctival epithelial cells." Graefe′s Arch Ophthalmol. (in press).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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