東京医科大学病院眼科にて週1回のHIV感染者専門外来の設立を行った。設立後、患者の全身状態に併せた経過観察を行い、サイトメガロウイルス網膜炎の早期発見に努めた結果、1名の患者のサイトメガロウイルス網膜炎を早期に発見し、存命中の視力を温存できた。診断にはPCR法による眼内液の検索および末梢血中のウイルス抗原発現白血球数の算出により行った。現在、CD4数が50/ulを下回った患者に対して、1月1回のHIV感染者専門外来への受診を指導し、受診時に末梢血中のウイルス抗原発現白血球数の算出を行っている。 当研究課題で得た研究費によって購入した、携帯型細隙灯顕微鏡は、全身状態が悪化し、診察室へ移動できない患者の診療に大きく貢献した。
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