研究概要 |
大理石骨病マウスにおいて破骨細胞の骨吸収機能異常を分子レベルで検討するため、骨芽細胞および破骨細胞のmRNA発現の変化をDIFFERENTIAL DISPLAY法により検討している。すなわち、oc/ocマウスの骨組織由来のものと、正常群のサンプル由来のものを比較し、発現パターンが変化した分子種を同定し、興味あるバンドを再増幅、クローン化し、シークエンスにかけ、塩基配列決定を行っている。抽出精製したmRNAにアンカープライマー溶液(dT12VA,dT12VC,dT12VG,dT12VTの4種に対してcDNAを作っておく;Anchor Kit Ver.2,operon社)を加え、AMV由来のreverse transcriptase(タカラ)により逆転写反応を行った。上記の逆転写物に任意プライマー溶液(10mer primer for differetial display;operon社)を加え、TaqDNA polymerase(ExpandTM High Fidelity;Boehringer Mannheim)によりDNA増幅装置(アステック・PC-7000・設置済み)で増幅させ、シークエンスゲルにアプライし泳動後、ゲルをオートラジオグラフィーし、DNAシーケンサ(共同研に設置済み)にて塩基配列を決定した。現在のところ、oc/ocマウスの方に強いシグナルを、正常群で弱いシグナルを示すもののバンドの一つにType-I collagenであると思われるクローンを見い出した。その他、多数の異なるパターンが見られるため、シークエンスゲルにかける前にてSSCPにて、もう1段階、スクリーニングする予定である。
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