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生理的条件下の味細胞レベルでの味覚情報変換機構の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08771613
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関長崎大学

研究代表者

藤山 理恵  長崎大学, 歯学部, 助手 (10274664)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード味覚 / 細胞内カルシウムイオン / スナネズミ / 味蕾 / 甘味刺激 / 塩化ナトリウム / 味受容膜
研究概要

これまでのパッチクランプ法及び細胞内カルシウム濃度変化の測定法による単離味細胞を用いた味覚の研究では、味受容膜に限局した味刺激を行うことは困難で、さらにこれらの方法では生理的条件下での味蕾間、あるいは同一味蕾内細胞間の味刺激に対する応答に差異があるか否かについて検討することは不可能であった。
そこで私は、味刺激を味受容膜に限局させ、より生体に近い反応を観察したところ、以下のような結果が得られた。
スナネズミの茸状乳頭の味蕾を用いて、まず異なる味蕾における3種(ショ糖・サッカリン・NaCl)の味刺激における細胞内カルシウム濃度変化の違いについて調べた。ショ糖では52%で、サッカリンでは33%で、塩化ナトリウムでは30%の味蕾で細胞内カルシウム濃度の上昇が観察された。
また各味質の刺激により起こる細胞内カルシウム濃度の変化を、同一味蕾内の部位で比較したところ、ある部分ではサッカリンのみに細胞内カルシウム濃度の上昇が観察され、それとは異なる部分ではサッカリンとショ糖の両者で細胞内カルシウム濃度の上昇が観察された。また他の味蕾では、ショ糖とNaClに応答した部位とNaClにのみ応答した部位が観察された。
これらの結果から、以下の可能性が示唆された。
1 ショ糖、サッカリン、NaClの順で高率に細胞内カルシウム濃度の上昇が観察され、各味蕾は同一味刺激に対する反応性が異なる。
2 同一味蕾内の個々の味蕾内細胞は各味刺激に対する反応性が異なる。
今後さらに本実験方法を用いて味受容膜と基底外側膜の溶液の条件を変えることにより味覚変換における様々なイオンチャネルやセカンドメッセンジャーの関与を調べる予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤山理恵,他: "スナネズミ味受容膜の限局味刺激による細胞内カルシウム濃度変化の測定" 日本味と匂学会誌. 3・3. 368-370 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 藤山理恵,他: "パッチクランプ法による味細胞の電気的応答の記録" 日本味と匂学会誌. 3・3. 248-249 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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