研究概要 |
超音波検査は顎口腔領域において広く用いられてきた。しかし、通常の超音波像は動画として観察されたものを2次元の静止画として表現するために、第三者による実態の把握には制限を受けざるを得ない。また動画を保存し,デジタル化するには膨大なデータ量が必要である。 今回我々は各種形状ファントムを用い撮像した画像を動画としてコンピュータに取り込み、画像サイズ、圧縮法等を変えて画像変化の検討を行い、データベース構築に最も適した画像サイズおよび圧縮法を検討した。 今回は多くのパーソナルコンピュータで再生できるCD-ROMを使用することを前提にし,動画の圧縮伸張技術には特別なハードウエアを併用せず,ソフトウェアのみで可能なものとした。 その結果,画質は圧縮をかけないか,同じ圧縮法ならば低圧縮率の方が良好であった。圧縮は,なければそれに越したことはないが,CD-ROMのデータ転送速度はハードディスクのおよそ10分の1であり,最終的にはどうしても,CD-ROMに見合ったレベルにまでデータを削減しなければならなかった。特に処理能力の高くないマシンで再生すると,圧縮レベルを高くした方が,動きそのものはなめらかに見える事がわかった。さらにフルサイズ(680*480)表示ではなく,ハーフサイズ(320*240)あるいは(240*180)表示にし,フレーム数を30/秒から15/秒に下げる等のデータ軽減法を組み合わせる事によってデータ量を削減でき,しかも読影もある程度可能と考えられた。 今後さらに患者の画像データを増やしていき,術式を段階的に動画で表示したり,部位を明確に理解させるため解剖図や解説図も添付された電子テキストを作成していきたい。
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