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成長因子を応用した歯髄再生療法の開発への細胞生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08771697
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関広島大学

研究代表者

柴 秀樹  広島大学, 歯学部, 助手 (60260668)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード歯髄細胞 / 増殖因子 / SPARC / ラミニン / I型コラーゲン / フィブロネクチン / ALPase
研究概要

歯髄細胞の象牙芽細胞への誘導および象牙質形成機構を解明するために,増殖因子(TGF-β,PDGF-AB,bFGF,EGF)とサイトカイン(IL-1β,TNF-α)が歯髄細胞のオステオネクチン(SPARC),ラミニン,I型コラーゲン,フィブロネクチン,およびアルカリホスファターゼ(ALPase)産生に及ぼす影響についてヒト歯髄細胞培養系を用いて検討し,以下の結果を得た。
(1)SPARC産生に及ぼす影響:TGF-βは増加させたが,他の因子は減少させた。
(2)ラミニン産生に及ぼす影響:TGF-β,PDGF,bFGF,TNF-αとIL-1βは産生量を減少させたが,EGFには変化を及ぼさなかった。
(3)I型コラーゲン産生に及ぼす影響:TNF-αとIL-1βは最も産生を抑制した。TGF-βは影響を及ぼさなかった。
(4)フィブロネクチン産生に及ぼす影響:TGF-βは増加させたのに対して,他の因子は影響を及ぼさなかった。
(5)ALPase活性に及ぼす影響:全ての因子が抑制した。
増殖因子は未分化な間葉細胞,前象牙芽細胞,象牙芽細胞などに細胞特異性に発現している。また,各種の細胞外基質も象牙質,象牙前質と歯髄などに,一様に分布あるいは部位特異性に存在している。従って,増殖因子と細胞外基質は,密接に関係しあって,歯髄細胞の分化や象牙質形成に関与していると考えられる。しかしながら,増殖因子と細胞外基質の関係は不明な点が多い。本研究で,増殖因子が歯髄細胞の細胞外基質産生に及ぼす影響について検討した結果,増殖因子とサイトカインは,歯髄細胞の細胞外基質産生に対して特徴的に異なった作用を示すことが明らかとなった。このことにより,細胞外基質は部位特異性に存在することとなり,歯髄細胞の分化や象牙質形成に関与することが推察される。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.SHIBA et al.: "Differential actions of growth factors in human pulp cells" Journal of Dental Research. Volume 76 Special Issue. 293- (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 土井直美,柴秀樹 他: "ヒト歯根膜由来培養細胞によるコラーゲンゲル収縮とSPARCの発現に及ぼすTGF-βとbFGFの影響" 日本歯周病学会会誌秋季特別号. 38巻. 107- (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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