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歯周病患者末梢血多形核白血球のLPS刺激により炎症性サイトカイン産生量の比較

研究課題

研究課題/領域番号 08771709
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関長崎大学

研究代表者

吉村 篤利  長崎大学, 歯学部, 助手 (70253680)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード炎症性サイトカイン / 多形核白血球 / リポ多糖 / 歯周病原性細菌 / 成人性歯周炎 / 早期発症型歯周炎
研究概要

歯周炎の特徴的な病理組織学的変化の一つに、多形核白血球の接合上皮直下への浸潤と、歯肉溝への滲出があげられる。近年、多形核白血球はLPS等による刺激で種々の炎症性サイトカインを産生することが明らかとなったが、これらが歯周組織の感染防御に働くか、組織破壊に働くかは様々な議論を醸し出している。そこで本研究では、歯周病患者末梢血多形核白血球のサイトカイン産生量と患者の重症度を比較することにより、多形核白血球から産生されるサイトカインの歯周疾患進行過程における役割を明らかにすることを目的とした。
本学に来院し、本研究への協力に十分な同意が得られた患者を、早期発症型歯周炎、成人性歯周炎患者の2群に分類した。初期治療開始前にこれらの患者からヘパリン存在下で採血を行い、多形核白血球を分離した。分離された多形核白血球を2種類の歯周病原性細菌Porphyromonas gingivalis、Actinobacillus actinomycetemcomitansから抽出したLPSで刺激し、18時間培養後、上清を回収した。培養上清中のIL-1β、IL-1ra濃度を、各サイトカイン測定用ELISAキットを用いて測定した結果、IL-1βは早期発症型歯周炎、成人性歯周炎患者から採取した多形核白血球よりも健常者から採取した多形核白血球からの産生量の方が多い傾向にあった。一方、IL-1raに関しては、患者群関に産生量の有意差は認められなかった。また、培養上清中の生物学的IL-1活性をマイトゲンで刺激したC3H/HeJマウス胸腺細胞に対する増殖誘導活性として検出したところ、IL-1βと同様の結果が得られた。
これらのことから、歯周組織で多形核白血球から産生されるIL-1βは歯周病原性細菌に対する防御反応に重要な役割を有することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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