研究課題/領域番号 |
08771714
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
壱岐 晃一 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (80264430)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 黒色色素産生グラム陰性桿菌 / 線維芽細胞 / サイトカイン |
研究概要 |
歯周炎患者の歯周ポケットから分離されたPorpyromonas gingivalis(P.g)の菌体表層に存在すると考えられる両親媒精物質を得るために、まず全菌体にフェノール・水抽出法を行い水相画分を回収し、超遠心処理を行い沈殿してくるLPSを除去した。得られた画分をヌクレアーゼ処理をした後ゲル濾過を行いRNAを除去した。ゲル濾過で分画された各フラクションを濃縮し、紫外線で殺菌を行った後、96ウェルのプラスチックプレートに播種してコンフルエント状態になった培養ヒト歯肉線維芽細胞に加え、24時間の培養後、上清を回収した。上清中のIL6の発現量をIL6依存性細胞株であるMH60を用いて測定し、活性の認められたゲル濾過のフランクションを1つにまとめた(この段階では明確な活性のピークに分離できなかったので活性の認められない低分子画分を除去するに留まった)。この分画は(蛋白分解酵素処理してたのち同様にIL6誘導活性を調べたところ幾分活性の低下は認められたが十分な活性を示した。さらに過ヨウ素酸処理をしたところ著しい活性の低下が認められた。よって蛋白成分以外の活性物質が含まれ糖が重要な役割を示しているのではないかと示唆された)リムラス活性を調べたところまだかなりの量のLPSの混入があることが確認されたので、これを取り除くためにポリミキシンBのカラムで処理を行ったところ、リムラス活性の低下は認められたがIL6誘導活性にはあまり影響はなかった。この分画はヒト歯肉線維芽細胞に対して強いIL1IL8誘導活性を有していることもELISAにて確認された。(ただし、P.gのLPSはポリミキシンBが結合しにくくリムラス活性も低いという報告があるので、この段階でLPSの除去が完了したかどうかは疑わしいと考える。)現在、さらに精製を進めるために現在イオン交換クロマトグラフィー、疎水カラムクロマトグラフィーを用いて分画を進めている。
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