研究課題/領域番号 |
08771719
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
木村 健治郎 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (60275443)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 石灰化能 / デンティンブリッジ / 断髄 / ラット |
研究概要 |
歯の修復材料の歯髄刺激性を、歯髄細胞の機能(主に石灰化能)に与える影響から検討を行った。従来から修復材料の歯髄刺激性は歯髄細胞の形態的変化で評価している。我々は今までとは全く異なる実験方法を用いて、修復材料の歯髄刺激性を評価することを試みている。修復材料で修復(第1の刺激)したラットの歯に生活歯髄切断(第2の刺激)を施し、Dentin bridgeの形成を観察する。Dentin bridgeの形成を量的、質的に評価することで歯髄細胞の分化、増殖能や石灰化能などの機能に与える修復材料の影響が判断できる。修復材料はコンポジットレジン、亜鉛華ユ-ジノールセメント、シリケートセメント、グラスアイオノマーセメント、アマルガルを用いた。また比較のため修復を何も処置を施していない無傷の歯(未修復歯)も観察対象として同様に断髄、覆髄処置後のDentin bridgeの形成を評価した。 その結果、亜鉛華ユ-ジノールセメントとアマルガム修復歯のDentin bridge形成は未修復歯との差は認められなかったが、コンポジットレジン修復歯の場合は遅れる傾向を示し、逆にシリケートセメント、グラスアイオノマーセメント修復歯の場合はDentin bridge形成能が賦活されるという結果を得た。このように各修復材料の刺激が、形態的には異常の見られない歯髄細胞においてもDentin Bridge形成能に影響を与えていることが示唆された。 これらの結果をふまえて、新規の材料の歯髄刺激性をこの実験系を用いて判断する。さらに露髄させた窩洞に各修復材料で修復し、歯髄に修復材料が直接接触した場合も同様に検討する。
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