研究課題/領域番号 |
08771761
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
服部 佳功 東北大学, 歯学部, 助手 (40238035)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 咬合力 / 咬合力分布 / 咬合力方向 / 感圧フィルム |
研究概要 |
本研究の目的は、咬みしめ動作時に歯列に作用する咬合力を記録し、咬みしめ動作の相違が下顎歯列における咬合力の負担様式に及ぼす影響を明らかにすることにある。 被験者6名は顎口腔系に機能異常とその既往を認めない正常有歯顎者で、事前に目的と実験内容を説明して了解を得た。感圧フィルム(デンタルプレスケール50H)を被験者の上下顎歯列間に挿し挟み、まずしずかに閉口させたのち、歯列の両側(両側咬みしめ)もしくは左右側いずれか(片側咬みしめ)にて、中等度ないし最大強さの咬みしめを行わせた。取り出した感圧フィルムより、専用解析装置(FPD703)を用いて、咬合力を求めた。この際、中心咬合位におけるチェックバイトを利用し、形態と位置から咬合力の作用部位を同定した。 その結果、各歯における咬合力がその総和にしめる比(咬合力比)は、両側咬みしめ時には咬みしめ強さに関わらずほぼ一定であり、前方歯から後方歯にかけて増大する傾向を示した。片側咬みしめ時の咬合力比は、咬みしめ強さの変化に伴い変化し、咬みしめ強さが増すほど両側咬みしめ時の結果に近づいた。また咬みしめ側各歯の咬合力は非咬みしめ側と比較して大きい傾向を示した。両側咬みしめ時と比較した各歯の咬合力比は、咬みしめ側では側切歯を除いて有意に増大し、その変化は第1大臼歯、犬歯、第1小臼歯において顕著であった。非咬みしめ側ではすべての歯で有意に減少した。 これら本研究の知見は、咬合力負担に関わる各歯の機能的役割が、咬みしめ動作によって変化することを示唆するものであった。
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