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顎補綴患者の音響分析による機能改善の評価法

研究課題

研究課題/領域番号 08771821
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関昭和大学

研究代表者

武蔵 恵  昭和大学, 歯学部, 助手 (60266179)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードダイナミックパラトグラフィー / 調音運動 / 口蓋板 / 舌接触パターン / ソナグラム / 摩擦音 / 弾音 / 破裂音
研究概要

1.目的
発音時の舌と口蓋のみならず歯列との接触様式の適否は,多くの語音に重要な意味がある.そのため,舌と歯列・口蓋との接触形態を調べる方法として主として静的パラトグラム法を行い,義歯設計の参考としても利用してきた.しかし,調音活動は本来,流動的なものであり,動的な経過の分析が望ましい.本研究では,音声分析パターン(3D-Sonagraph)と連動するダイナミックパラトグラフィーにより文章発音中の舌の調音運動パターンと子音産生のタイミングを比較検討した.
2.方法
(1)被験者:個性正常咬合を有した有歯顎者6名(男4名,女2名).(2)被検音:「桜の花が咲きました」(3)記録解析方法:口蓋および歯列の基底結節および舌側咬頭に計96個の電極を配列した口蓋板を被験者の口腔内に装着し,音声と同時にPalatometer(Model 6300:KAY社)により,舌接触パターンを記録した.このシステムでは,即時に得られた音声のspectrogram(ソナグラム)と舌接触パターンの画面がリンクしており,カ-ソル位置に対応する経時的な舌接触位置の変化を観察できる.さらに,データをCSL(Computerized Speech lab, Model 4300B:KAY社)に転送し,各子音について“構え",音発生,舌の最大接触,音終了点を判別する.そして,各時点で舌接触する電極の位置を記録し,個々の電極について接触の頻度(%)を集計した.
3.結果と考察
文章中の[s],「k],[r],[n],[∫],[t]のspectrogram上での音発生時点を原点とし,“構え",最大接触,子音終了の時間的関係を示した.摩擦音[s][∫],通鼻音[n)では,“構え"に次いで音発生し,その後に最大接触となる.これに対して破裂音[k][t]では“構え"に続いて最大接触となった後に音発生となる.弾音[r]では,最大接触と同時に音発生しており,調音様式の違いが明確に表された.
以上のように本システムでは,パラトグラム,音声波形,ソナグラムが完全に同期し,相互の時間的関係を精密に観察でき,顎補綴患者の機能評価に応用できることが示唆された.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 望月美佳: "歯列を含むダイナミックパラトグラフィーとソナグラムの同期解析" 日本補綴歯科学会雑誌. 40巻96回特別号. 44-44 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 柴田政宏: "調音時の口腔運動の3次元解析" 日本補綴歯科学会雑誌. 38巻92回特別号. 142-142 (1994)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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