研究課題/領域番号 |
08771825
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
中村 菜穂子 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40276978)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ゼータ電位 / 吸着 / 口腔内細菌 / 硬質レジン / 補綴材料 |
研究概要 |
これまで申請者は補綴材料表面に対する口腔内細菌の吸着の機序を明らかにすることを目的とし、補綴材料への口腔内細菌の吸着実験によって界面における口腔内細菌の初期挙動を明らかにし、口腔内細菌と補綴材料の界面化学的性質をゼータ電位の測定によって調べた。その結果、補綴材料表面に対する口腔内細菌の吸着には、静電的相互作用が関与していることが明らかとなり、ゼータ電位は補綴材料への口腔内細菌の吸着現象に重要な因子であることが示された。 そこで被験試料に近年改良された歯冠用硬質レジン(3種)を用いゼータ電位による補綴材料への口腔内細菌(S.sanguis 10556、S.salivarius 9759)の吸着性の評価について検討した。これまでの研究では菌株のゼータ電位と補綴材料のゼータ電位の差が大きくなるほど吸着菌数が多くなることを報告してきたが、この差がある程度以上大きくなった場合には一致しない組合せがあった。本報告は補綴材料への口腔内細菌の吸着現象を推測する方法として、補綴材料のゼータ電位測定が有用であることを判断しようとしたものである。しかし今回用いた歯冠用硬質レジンについての結果からは一応の指標にはなり得るが、範囲の限界があるように考えられるため、応用範囲について今後考察すべき点もあることが示唆された。
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