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HGFによる口腔扁平上皮がんの浸潤能活性化における転写因子E1AFの役割

研究課題

研究課題/領域番号 08771840
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関北海道大学

研究代表者

半澤 元章  北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30271688)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードHGF / MMP / E1AF / 浸潤移転 / 口腔癌
研究概要

HGFは多様な生物活性を持つが、最近、種々の癌細胞の浸潤、転移を強力に誘導することが報告された。しかしながら、HGFが癌細胞の浸潤転移能を活性化する機序には不明な点が多い。そこで、HGFが口腔扁平上皮癌細胞の浸潤転位におよぼす影響とその機序を明らかにする目的で本研究を行った。
【材料及び方法】
ヒト口腔扁平上皮癌細胞株HSC3と二種類のヒト線維芽細胞株MRC5、Gin1を用い、HGFが癌細胞のin vitro運動能ならびに浸潤能、細胞外マトリックス分解酵素産生能に及ぼす影響については、検索するとともに、in vitro三次元浸潤モデルを作製しその生物学的活性について検討した。
【結果および考察】
1)c-met (HGFレセプター)は癌細胞のHSC3に、HGFは線維芽細胞であるMRC5、Gin1に認められた。
HGFの発現はmRNAならびにタンパクレベルにおいてもGin1に比べMRC5で高かった。
2)癌細胞の運動能、浸潤能は、HGFならびに線維芽細胞の培養上清により亢進し、抗HGF抗体で抑制された。
3)三次元浸潤モデルにおいて、HGF添加により癌細胞はコラーゲンゲルを分解してゲル中に浸潤した。
また癌細胞と線維芽細胞を混入したコラーゲンゲルによるモデルでは、癌細胞の浸潤はHGF高産生性のMRC5で著しく、HGF低産生性のGin1では浸潤傾向を示さなかった。
4)HGF添加により転写因子E1AF mRNAの発現が亢進し、同時にMMP-1、3、9mRNAの発現も亢進した。さらにタンパクレベルでも92KD-IVコラゲナーゼ(MMP-9)の増加が認められた。
5)以上の結果から、間質細胞由来のHGFは癌細胞の運動性を亢進させると共に、転写因子E1AFの活性化を介してMMP遺伝子の転写を亢進させることが認められた。これらのことから、HGFは口腔癌の浸潤にも大きな役割を演じていることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 半澤元章: "口腔扁平上皮癌細胞の浸潤におよぼすHGFの影響" 北海道歯学雑誌. 17巻2号. 286-298 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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