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細胞成長因子が口腔扁平上皮癌の転移に及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08771865
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関徳島大学

研究代表者

藤澤 健司  徳島大学, 歯学部, 助手 (40228979)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード難治性口腔粘膜疾患 / 細胞成長因子 / bFGF / 扁平上皮癌 / 増殖 / 転移 / A431 / HSC-2
研究概要

われわれは、難治性口腔粘膜疾患に対し、細胞成長因子を用いた新しい治療法の開発法の開発をめざし、その基礎的研究をおこなってきた。すでに、家兎を用いた疾患モデルでbFGFが強力な治癒促進作用を有することを報告しており、臨床応用の可能性が示唆された。一方、bFGFは多くの癌細胞で産生されており、また強力な血管新生促進因子であることから、生体に投与されたbFGFにより癌の増殖や転移が促進される可能性を否定できない。この問題に対し、bFGFの投与が扁平上皮癌の増殖と転移に及ぼす影響を検討した。
ヒト口腔扁平上皮癌細胞株HSC-2とヒト外陰部扁平上皮癌細胞株A431を使用して研究を行った。細胞は10%牛胎児血清を含むDMEMで継代培養されている。培地中にbFGFを添加して培養すると、HSC-2は細胞数、DNA合成ともに影響を受けなかった。A431は培養初期では細胞数、DNA合成には影響を及ぼさなかったが、培養後期では細胞数、DNA合成ともに促進され、促進は濃度依存的であった。HSC-2、A431ともに細胞形態の変化はみられなかった。次に細胞をヌードマウスに移植し、bFGFの投与が移植腫瘍の大きさに及ぼす影響を検討した。腫瘍の大きさにばらつきがあり、評価が難しいが、HSC-2については腫瘍の大きさに影響を与えなかった。A431については、bFGFの投与によりがやや腫瘍が大きくなる傾向があったが、統計学的な有意差は認められなかった。また移植腫瘍の組織像は影響を受けなかった。さらに細胞をSCIDマウスの尾静脈から注射し、bFGFの投与が腫瘍細胞の肺転移に及ぼす影響を検討した。HSC-2については、転移結節の数に影響はみれれなかった。今回の研究ではin vivoにおいてはbFGF投与の明らかな影響はみられなかったが、in vitroにおいては、細胞株によって影響が異なることが明らかになった。今後はFGFレセプターの解析等の検索を行う必要があると思われる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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