• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

口腔扁平上皮癌細胞における転写因子NF-kBの活性化機構と組織浸潤の関係

研究課題

研究課題/領域番号 08771872
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関九州大学

研究代表者

池邉 哲郎  九州大学, 歯学部, 助手 (20202913)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード癌転移 / NF-kB / TNFα / MMP
研究概要

口腔扁平上皮癌が浸潤転移するためには基底膜の破壊が必要であるが、その破壊酵素の1つがマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP-9)である。本研究では7種類の口腔扁平上皮癌細胞を腫瘍壊死因子(TNF-α)で刺激し、MMP-9産生とそのメカニズムを調べた。
(1)ゼラチンザイモグラムとウエスタンブロットによって7種類の癌細胞すべてがTHFαによりMMP-9産生を増加することがわかった。
(2)MMP-9遺伝子のプロモーター領域には転写因子NF-kB結合配列が存在する。TNFαにより転写因子NF-KBが活性化されるか否かをゲル移動度シフトアッセイにて調べた。その結果、TNFα刺激後15分で癌細胞の核蛋白の中にNF-kB活性を検出できた。
(3)NF-kBのサブユニットであるp65に対する抗体を用いて癌細胞を免疫蛍光染色すると、刺激前には細胞質に存在したNF-kBがTNFα刺激後は核の中に集まるのが見い出された。
(4)NF-kBが活性化されるためにはそのインヒビターIkBがプロテアソームによって分解されなければならない。TNFα刺激により細胞質中のIkBが消失するか否かをウエスタンブロットにて調べると、刺激後15分でIkBは消失した。
(5)ゼラチンでコートしたセルカルチャーインサートを用いて癌細胞のインベイジョンアッセイをすると、TNFαにより癌細胞の浸潤が促進される傾向があった。
(6)IkBの分解に関わるプロテアソームインヒビターを用いて、癌細胞のNF-kB活性化とMMP-9産生の関連を調べた。プロテアソームインヒビター前処理によりTNFαで刺激された癌細胞のNF-kB活性化、MMP-9合成共に抑制された。
以上の結果より、口腔扁平上皮癌のMMP-9産生の細胞内シグナルとして、単車因子NF-kBが機能していることが考えられた。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi