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カテプシン類を特異的に阻害する新規ピロリノン誘導体の合成開発

研究課題

研究課題/領域番号 08772022
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関徳島大学

研究代表者

佐野 茂樹  徳島大学, 薬学部, 助手 (20226038)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカテプシン / ピロリノン / 酵素阻害 / システインプロテアーゼ / ケトマロン酸ジエチル / 環化反応 / σ対称分子
研究概要

σ対称分子であるケトマロン酸ジエチルとプロピオル酸ジアニオンとの反応によりエチニル体を合成し、酵素認識部位として常法により別途合成したL-lle-L-Pro-OHあるいはL-lle-L-Pro-OBu′、L-Phe-NHBzlをアミド結合を介して導入した。次いで、含水エタノール水中1NKOHを用いる塩基性条件下に分子内環化させ、3-プロリン-2-オン誘導体へと変換することに成功した。3-ピロリン-2-オン環の5位に生じた新たな不斉炭素原子に由来するジアステレオ異性体は分離精製し、X線結晶解析の結果と化学変換による各誘導体間の構造の相関を基盤とし、それらの絶対配置を決定した。さらに、酵素阻害活性発現の機構解明のため、3-ピロリン-2-オン環のピロリジン環への還元、5位エチルエステルのベンジルアミドへの変換、5位水酸基のフッ素原子への変換、5位水素基のMOM化あるいはTES化等を実施した。また、3-プロリン-2-オン環をマレイミドやコハク酸イミド、フタルイミド、1,2,3,6-テトラヒドロフタルイミド、3,4,5,6-テトラヒドロフタルイミドに置換した化合物も合成した。
合成したすべてのカテプシン類阻害剤候補化合物について、カテプシンBおよびLの酵素加水分解反応に対する阻害活性を測定したところ、酵素認識部位としてL-lle-L-Pro-OHを有する5S-3-ピロリン-2-オン誘導体はカテプシンBに対して1×10^<-7>Mで91%という阻害活性を示した。さらに、カテプシンLに対しては1×10^<-5>Mにおいても全く阻害活性を示さなかったことから、本化合物はカテプシンBに対する特異的阻害剤として有望な候補化合物であることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshimitsu Nagao: "Syntheses and Reactions of the Diethyl α-Alkynylmalonates lnvolving the Generation of Corjugated Allenyl Esters as the Latent Active Species:A New Approach to the Development of Cysteine Proteinase lnhibitors" Tetrahedron Letters. 37・6. 861-864 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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