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遺伝子発現系を用いた胃プロトンポンプの構造と機能との相関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08772083
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

浅野 真司  富山医科薬科大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (90167891)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードプロトンポンプ / 胃酸分泌 / 能動輸送 / H^+,K^+-ATPase / 部位特異的変異導入 / 機能的発現 / イオン認識 / cDNA
研究概要

胃プロトンポンプであるH^+,K^+-ATPaseのcDNAをヒト腎臓由来の培養細胞に導入して、ポンプのATPase活性を細胞の膜画分に発現させた。さらに、H^+,K^+-ATPaseの触媒サブユニットであるαサブユニットの機能部位に変異を導入してβサブユニットと共に発現させて、その機能的な変化を観察した。本年度は、触媒中心のリン酸化部位(Asp-387)のほか、イオン認識部位と見られるアミノ酸残基に変異を導入して、それらの機能的な変化を観察した。
αサブユニットの4番目と5番目の膜貫通領域の間の原形質ループに存在するリン酸化部位(Asp-387)に変異を導入したところ、全ての変異体が活性を消失した。この場合、Asp→Gluというように側鎖のカルボキシル基を保持して、鎖の長さを変えただけでも、酵素活性が失われた。このことから、リン酸化部位には一定の厳格な構造が要求されるものと考えられた。
αサブユニットの4番目の膜貫通領域に存在するグルタミン酸残基(Glu-345)に変異を導入すると多くの変異体は活性を失ったが、グルタミン変異体(E345Q)は野生型の約40%の活性を保持した。この変異体は、K^+に対する親和性が野生型に比べて10倍以上低下しており、Glu-345がカチオン認識に寄与することが確認された。また、この変異体はATP、水素イオンに対する親和性の上昇、阻害剤であるオルトバナジン酸に対する感受性の低下が認められた。これらのことから、E345→Q変異の結果。ATPaseのコンフォメーションがE1フォームに偏ったことが確認された。
また、αサブユニットの6番目の膜貫通領域に存在する酸性のアミノ酸残基がカチオンの認識に寄与していることを確認した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Shinji Asano: "Functional expression of gastric H^+,K^+-ATPase and site-directed mutagenesis of the putative cation binding site and catalytic center." Journal of Biological Chemistry. 271. 2740-2745 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Shinji Asano: "Membrance Proteins ; Structure,Function and Expression Control." Karger Press., 307-315 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 浅野真司: "「生物薬科学実験講座9.ホルモン・生理活性物質 胃." 広川書店, 159-176 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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