研究課題/領域番号 |
08772149
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
安井 裕之 京都薬科大学, 薬学部・薬剤学教室, 助手 (20278443)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 抗エイズ薬 / 薬物動態学 / リンパ組織 / 薬物代謝 / 消化管吸収 |
研究概要 |
1)in vitroにおけるHIVプロテアーゼ阻害剤の代謝クリアランスの測定 HIVプロテアーゼ阻害剤として、現在アメリカのFDAにおいて臨床試験中であるKNI-272を取り挙げ、NADPH産生系ラット肝ミクロゾームを用いて肝臓での代謝機構に関する試験を行った。代謝反応後のミクロゾームから代謝物を抽出し、逆相系、HPLCにより分離定量した。5種類の代謝物が確認され、主代謝物は、KNI-272の水酸化体およびグルクロン酸抱合体と推測された。ケトコナゾールの添加により本薬物の代謝が顕著に抑制されたことから、代謝に関与する主な酵素種はCYP 3Aであることが示唆された。 2)in vitroにおけるHIV逆転写酵素阻害剤の消化管吸収の部位特異性 HIV逆転写酵素阻害剤として、現在の臨床治療において最も汎用されているzidovudine(AZT)を取り上げ、ラット消化管を用いたclosed loop法により消化管吸収の部位特異性に関する試験を行った。各部位に投与後の血中濃度推移から薬物速度論パラメータを算出し、吸収率と吸収速度を評価した。AZTは小腸の各部位から速やかに吸収されたが、大腸における吸収性は良好ではなかった。回腸部においてもAZTは安定であり、吸収性は良好でであった。パイエル板や腸管膜リンパを介したリンパ指向性を実現するためには、回腸部において放出される制御機構を組み込んだAZTと高分子(ミセル等)との分子集合体製剤が有望であると考察された。
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