研究課題/領域番号 |
08772171
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
大野 隆 北里大学, 医学部, 助手 (60185345)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 胃粘膜微小循環 / Prostaglandin E2 / Neuropeptide / CGRP / Substance P / 1 M NaCl |
研究概要 |
1 M NaClによるエタノール胃粘膜傷害抑制モデルを用い内因性CGRPとPGE_2の関係を以下の通り検討した。 内因性CGRP & PGE_2の測定:PGE_2は1 M NaClにより産生されるがエタノールでは産生されず、CGRPは1 M NaCl,エタノールとも産生されなかった。しかし予め1 M NaClを投与しておいた後のエタノールではCGRPが産生された。よって1 M NaClによりCGRPが産生され安く成っている可能性が示唆され、そのメカニズムにPGE_2が関与すると考えられた。 胃粘膜基底部微小循環観察法を用いて:1.1 M NaCl粘膜投与による効果:(1)細動脈は拡張し、細静脈はやや収縮した。(2)この反応はインドメタシンにより抑制されたため産生されたPGE_2の反応であった。(3)CGRPのアンダゴニストCGRP(8-37)では(1)の変化には影響なく、CGRPは関係ないと推測された。 2.1 M NaCl粘膜投与によるエタノール胃粘膜傷害抑制時の変化:(1)細動脈:エタノール投与と変わらず。(2)細静脈:エタノールによる細静脈の収縮は抑制され、この抑制はインドメタシンによりほぼ消失したことより、内因性PGE_2はエタノールによる細静脈の収縮の抑制に関与していた。 3.CGRPによるエタノール胃粘膜傷害抑制時の変化:(1)細動脈:エタノール投与と変わらず。(2)細静脈:エタノールによる細静脈の収縮は抑制された。 今後の展開:内因性CGRP & PGE_2の測定よりPGE_2によりCGRPが放出され易くなっている可能性がある。内因性PGE_2それ自体は細静脈を収縮させるのに、エタノールによる収縮に対しては抑制し、CGRPはエタノールによる細静脈の収縮を抑制しており、計画通りPGE_2によりCGRPが放出され易くなっている可能性を微小循環観察法を用いて検討していく。
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