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血中デヒドロエピアンドロステロン低下に基づく糖尿病性高血圧の発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08772175
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学・医療系薬学
研究機関東京薬科大学

研究代表者

本間 真人  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (90199589)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードデヒドロエピアンドロステロンサルフェート / 糖尿病性高血圧 / 11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ / 副腎皮質ホルモン / 自然発症高血圧ラット
研究概要

高血圧症を合併している糖尿病患者では、インスリン感受性の低下と血中デヒドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA-S)の低下が認められる。本研究では、DHEA-Sが副腎皮質ホルモン代謝酵素の11β-Hydroxysteroid dehydrogenase(11β-HSD)の活性を介して血圧調節に関与している可能性を臨床的に精査し、動物実験による確認を試みた。
糖尿病患者44例(男/女:34/10)を対象に、DHEA-Sとコルチゾン/コルチゾール濃度比(11β-HSDの活性を反映する)を測定した。高血圧合併患者は26名であり、このうち濃度比の値から11β-HSDの活性低下が示唆された症例は14名であった。これらの患者では、他の高血圧合併症例(12名)と比較して血中DHEA-S濃度が低く、さらにBUNの上昇や腎症の併発例が認められ、若干の腎機能低下が特徴的であった。即ち、血中DHEA-S濃度が低下すると腎の11β-HSD活性も低下し、コルチゾール誘発高血圧が発症している可能性が示唆された。
DHEA-Sの11β-HSDを介した降圧効果を、自然発症高血圧ラット(SHR)に対する投与実験で検討した。DHEA-S(10mg)を連日腹腔内投与すると、6〜10週齢にかけて認められるSHRの血圧上昇が有意に抑制された。このとき対照群と比較して、心拍数に違いはなかったが、腎臓の11β-HSD活性の上昇と副腎皮質ホルモン(コルチコステロン)の血中濃度の低下が認められた。従って、DHEA-Sの降圧効果は、腎11β-HSD活性の上昇によるコルチコステロン代謝(不活化)亢進に基づくと考えられた。
以上のことから、DHEA-S低下に基づく糖尿病性高血圧は、11β-HSDの活性低下によるアルドステロン標的細胞内における副腎皮質ホルモンの過剰作用が一因であると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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