• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

乳房温存術をうける患者の心理的苦悩と看護援助に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08772194
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 看護学
研究機関千葉大学

研究代表者

佐藤 まゆみ  千葉大学, 看護学部, 助手 (10251191)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード乳房温存術 / 心理的苦悩 / 乳癌
研究概要

乳房温存療法をうけ退院後3カ月を経過した患者2名(女性。平均年齢55歳。TNM分類はT1aN0M0。病期分類は第I期)を分析対象とした。乳癌への罹患・治療体験では、術前は乳癌宣告、術式選択、再発の可能性、術後の上肢運動障害、術後の乳房や腋窩の変形、術創が、術後は退院後の放射線照射、タモキシフェン内服、再発の可能性、退院後の生活の注意が、退院後1カ月は再発の可能性、毎日の通院が、退院後3カ月は再発の可能性が苦悩を引き起こしていた。身体・生活の変化では、術前は食欲不振と不眠が、術後は不眠、上肢の運動障害、上肢運動障害に伴う不快感覚、腋窩と上腕内側の感覚鈍麻が、退院後は術後の苦悩に加え、上肢運動障害による生活の不自由、行動拡大に伴うむくみの出現、疲れ、照射部位の痛みと様相の変化が、退院後3カ月には上肢運動障害に関する問題は解決し、照射部位のかゆみ、疲れが苦悩を引き起こした。ボディイメージの変化では、術後の身体変化が苦悩を引き起こし、症状の緩和に伴い軽減していた。黒い切開創、消毒液による茶色、腋窩の創も苦悩を引き起こし、様相の改善に伴い軽減していた。変形した乳房は格好がいい、女としてはないよりはあったほうがいいと感じていた。家族関係の変化では、癌宣告により緊張感が高まり苦悩を引き起こしたが、夫との術式選択の検討、子供の励ましと家事協力により連帯感が高まった。退院後は家族が患者をいたわり協力して家事を行った。これは患者の癒しになったが,反面、苦悩を引き起こした。退院後3カ月には今までの家族関係に戻ってていた。社会活動・対人関係の変化では、術前は近所で噂される予感、社会への癌罹患の告知、治療のための仕事整理が、術後は近所で噂される予感、見舞客の同情的な言葉が、退院後は近所の噂、仕事や活動の再開が苦悩を引き起こしたが、退院後3カ月には近所の噂も軽減し仕事や活動が軌道にのり、苦悩は軽減した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi