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母親への過渡期の女性の自己概念の変容に対する助産婦学生の認識

研究課題

研究課題/領域番号 08772207
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 看護学
研究機関京都大学

研究代表者

山崎 あけみ  京都大学, 医療技術短期大学部, 講師 (90273507)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード母親への過渡期 / 自己概念 / 対象理解 / ケアリング / 助産婦教育
研究概要

本研究は、申請者が先行研究より得た理論的枠組み-育児期の女性の自己概念は、「母親としての自己」「母親として以外の自己」「生活周辺の他者との相互関係」3つから構成される-から作成した半構成面接を助産婦学生16名に対して、助産婦学生が母親への過渡期の女性の自己概念の変容をどのように認識しているか明らかにすることを目的として実施した。
結果
1:助産婦学生の受け持ち事例についての3つのタイプの対象理解が、研究の枠組みである「母親としての自己」「母親として以外の自己」「生活周辺の他者」の3つのカテゴリーと本研究より抽出された21のサブカテゴリーとの関連で記述できた。つまり、「母親としての自己を中心に対象理解を展開する学生」「2つの自己のバランスを中心に展開する学生」「生活周辺の他者との相互関係を中心に展開する学生」である。
2:いずれの対象理解にも、学生と対象との関係の中で、双方の達成目標に関連しつつ「対象への接近」を可能にしたエピソードが存在していた。「対象への接近」現象には、ケアの行為者としての対象の自己概念への「巻き込まれ体験」と、対象の生活周辺の他者との相互関係への観察者としての「広がり体験」があり、この二つの体験が助産婦学生にとって母親への過渡期の女性の自己概念を認識する上での重要な手がかりであった。
学生教育への示唆[本研究の結果より、教育者の臨床実習における学生教育に以下の示唆が提供できる]
1:多くの欧米のケアリングの文献からの示唆と同様に、学生の対象理解にはケアの行為者としての「巻き込まれ体験」を提供することが必要であった。学生が、女性の母親としての自我を形成する途上のケアの行為者として相互作用する者となり巻き込まれる体験は、この時期の女性の自己概念を学生が豊かに認識することに繋がる。
2:日本人の特性として、自己を必ずしもケアの提供者に強烈に表出するとは限らない。そのような場合には、対象の生活周辺の他者との相互関係への観察者としての「広がり体験」を提供することが、この時期の女性の自己概念を認識する手がかりとなる。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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