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中心静脈栄養法を長期間続行している患児がもつ食行動の問題分析とケア方法の探究

研究課題

研究課題/領域番号 08772208
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 看護学
研究機関大阪大学

研究代表者

鎌田 佳奈美  大阪大学, 医学部, 助手 (30252703)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード子ども / 看護 / 摂食機能 / IVH療法 / 嚥下困難 / 食欲不振
研究概要

本研究は、長期間IVH療法を施行している子どもがもつ食行動の問題を分析し、そのケア方法を見いだすことを目的とした。対象は4才から16才(平均9.8才)の10名で、いずれも難治性下痢症やヒルシュスプルング病などの腸疾患であった。10名中7名が生後2カ月以内にIVHを開始し、1才からが1名、5才からが2名で、現在IVHから離脱できている子どもは10名中2名のみであった。全員が遅くとも1才8カ月までに離乳食を開始できていた。子どもと母親への面接または子どもの診療録から摂食状況を把握した結果、1)IVH施行中はどの子どもにも食欲低下が認められ、摂食の回数・量が激減していた。2)IVHを施行している8名中6名の母親から「咀嚼が下手」「固形物を飲み込めない」との訴えがあった。3)IVHから離脱できた2名のうち1名は1才1カ月から離乳食を開始し摂食機能のリハビリを行っていた。他の1名も離乳食が開始後、子どもが嘔吐しても嫌がっても母親が意図的に摂食の機会を増やしていた。
母親から食行動に問題があると訴えのあった子どものうち、2事例の摂食状況をビデオに撮影し、取り込み・咀嚼・嚥下の一連の摂食機能を評価した。その結果、1)食物を取り込み時に口腔の閉鎖ができていない。2)咀嚼時に上手く舌が機能しておらず、一側方に食物を運ぶことができていない。3)嚥下までに時間がかかり、飲み込み時に吐気や嘔吐がある。以上のことから、子どもたちは摂食機能を学習する時期に、食欲低下により摂食の機会が極端に少なかったため、摂食機能を獲得できなかたことが推察された。また、口腔を閉鎖せずに食物を取り込み・咀嚼をするため、咽頭への交通路を遮断できていないことと、舌が機能していないため固形物を嚥下可能な食塊に加工できていないため吐気や嘔吐を誘発しやすいことも明らかになった。今回、得られた結果をもとに摂食訓練につなげてゆきたい。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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