研究課題/領域番号 |
08780138
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小口 高 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80221852)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 完新世 / 斜面侵食 / 崩壊 / 土砂移動 / 湖沼 / 扇状地 / 堆積物扇学 / 土砂収支 |
研究概要 |
本研究では、河川流域の上流(山地斜面)から下流(湖沼・扇状地)における土砂の移動過程とそれに関連する諸問題を検討した。上流域での侵食については、日本全国の資料を用いて現在の崩壊による土砂の生産量と降雨プロセスとの関係を検討した。その結果、豪雨が多い東海・南海地域では、他地域に比べて1回の豪雨で生じる崩壊の規模が大きくなるが、崩壊の頻度は他地域と類似していることが判明した。また、野外では三方五湖周辺と松本盆地の斜面を調査し、崩壊地の分布を調べた。その結果、崩壊が斜面の遷急線付近とその下位の谷壁斜面で多発していることを見いだした。これらの知見は、土砂流出や崩壊による災害の防止のためにも有益と考えられる。次に、第四紀の長期的な斜面侵食過程を明らかにするために、山地流域の地形分類と地質層序の調査に基づく検討を行った。その結果に基づき、山地斜面の遷急線が最終氷期と後氷期の地形を区別する際の重要な指標であることを指摘した。この結果と、流域の地形に関する数値データに基づき、後氷期における流域の侵食量を算出した。一方、下流域での堆積については、湖沼や扇状地における堆積物層序の解析を行い、後氷期の堆積土砂量を推定した。その結果を上流域からの土砂供給量と比較した結果、供給土砂の大半が堆積域に残存していることが判明した。 上記の研究の成果は、一部をすでに学会誌や国際学会で公表した。また、一部は現在学会誌に印刷中もしくは投稿中であり、平成9〜10年度中に公表される予定である。さらに、現地で収集した試料の一部は現在分析中である。なお、当初は研究経費に旅費を多く計上していたが、平成8年度東京大学大学院理学系研究科・特定研究のメンバーとなり、旅費はすべてそこから支給されたため、本科学研究費は旅費以外の用途に使用した。
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