研究概要 |
本年度我々は,自己説明を用いた学習支援環境の試作を行った.特に,我々はインタフェースの部分に着目し,自己説明の可視化の手法を提案し,システムを試作した.文字を用いて紙に作文を行うような感覚で自己説明を行うよりも,マウスやグラフィカルな画面を用いてインタフェースを工夫することにより,学習者の負担を減らす効果をあるのではないか,と考えた.我々の提案は,自己説明をグラフの描画のような方法で行う,と言ったものである.我々は,ワークステーション上に,Tcl/Tkを用いて自己説明支援システムの試作を行った.この試作したシステムを用いて,評価等を行った.さらに,我々はこの自己説明の可視化手法の有効性を確かめるために,認知実験を行った.実験は,本学の学生等の協力によって行った.実験は,我々の手法を用いて学習を行ったグループと,従来の手法で学習を行ったグループの間の比較を調べることを基本として行った.実験の結果,我々の提案した手法の有用性が確かめられた. 本年度の研究成果を論文(電子情報通信学会論文誌(採録決定)),国際会議(IEEE SMC'96),研究会等(日本教育工学会全国大会,日本認知科学会大会等)で,速報性に配慮して広く公開した.また,他大学等の研究者らとの間で,議論を重ね,他研究者らとの交流の成果を研究への反映した.
|