これまで特殊教育の現場に教育用としてコンピュータが利用されることは少なかった。だが、実際、児童生徒(障害児)は動画や音声に対して非常に大きな興味を示すことも多い。しかし特殊教育では、普通教育以上に個々の児童生徒に対する細かな対応が必要となる。 本研究ではその対応方法として、『オブジェクト指向によるソフトウエアの構成』の有効性について検討を行った。作成には児童生徒(障害児)と担当教師の協力を得て検討を行った。ストーリ及びキャラクタを児童生徒に考えてもらい、それをCGでイメージ化した。また、音声は担当教師のに協力を依頼した。プラットホームとしてはマイクロソフト社のwindowsを用い、画像処理ソフトとVB言語を用いた。しかし、パソコンの処理性能上、スムースな動きを得るにはストーリを短くする.動きを単純にする、動きの滑らかさを犠牲にする、という部分での兼ね合いが必要であった。また、各オブジェクトをどう分けるか、そしてどう連携させるか、という部分が重要であることが分かった。 また、同時に各オブジェクトを設計する際にサイズを極力小さくする必要があるが、それはメモリとCPUによって決まるため、今後はその点については検討が必要であることが分かった。 現在、これらの点を考慮しながらプログラム開発を続けている。これまでの結果を含め、平成9年度教育工学会全国大会において発表予定である。
|