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児童・生徒の美術能力査定と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08780185
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教科教育
研究機関秋田大学

研究代表者

石崎 和宏  秋田大学, 教育学部, 講師 (80250869)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード美術能力 / 美術鑑賞テスト / 評価
研究概要

本研究は、秋田県内の中学生、高校生、大学生の計534人を対象とした「美術鑑賞テスト」による調査から、美術能力の発達に関する諸側面を分析し、美術能力査定における諸問題と可能性について検討した。
「美術鑑賞テスト」の正答率では、年齢、性の要因において有意差が認められ、いずれの年齢群でも女子が男子を上回った。また、美術専攻と非美術専攻の大学生間にも正答率に有意差が認められたが、美術専攻の大学生には性差が認められず、専門的な美術学習は、性差を解消する可能性が推察された。さらに因子分析によって4因子が抽出され、第1、第2、第4因子は、美術専攻と非美術専攻の大学生に有意差をもたらし、学習要因によって美術的判断が影響される特質をもつと解釈された。また、性差に関連する生得的要因は、第1、第3因子に認められ、中学、高校、大学の女子が男子よりも高い正答率を示していることに影響していると考えられた。
一方、本研究で用いた査定方法は、美術の専門家が示した美術的判断にいかに一致するかによって得点が算出されるものであり、ここで測られる判断能力の指標は、専門家の示す判断基準である。美術専攻の大学生の正答率が高くなったことは、彼らの判断基準が専門家の示す判断基準に類似していることを示すものである。また、それは専門的な美術の学習や訓練を積むことが、専門家の示す判断基準に収束させていくという現象をも示唆している。さらに、これはあくまでも多様な美術的価値判断がある中の限定した範囲においてであり、この種の美術能力テストにおいて、すべての美術に関する絶対的な判断基準を網羅しようとするのは、きわめて困難な課題である。しかし、本研究において抽出した4因子のように、ある限定した範囲ではあるが、美術の学習によって美術的判断が類似したり、多様化していくようなものは、学習的要因や発達的要因とどのように関連し、また、それは具体的にどのような内容なのかについて今後検討していくことが必要と考える。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石崎和宏: "「美術鑑賞テスト」による美術能力の分析" 秋田大学教育学部研究紀要 教育科学. 51. 21-27 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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