研究課題/領域番号 |
08780194
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中西 淳 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (10263881)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 作文教育 / 文章表現力 / 獲得 / 発達 / 鑑賞指導 |
研究概要 |
作文教育を改善していくためには、文章表現力を獲得する心的作用の発達を捉える研究を行う必要がある。本研究は、その研究の一環として、「他者の作文のよいところを発見する力」の発達の様相を捉えることを目的としている。そのために、愛媛大学教育学部附属小学校 1年、2年、3年、4年、5年、6年(各1クラス)を対象に、ある作文(生活文=教科書教材「わたしの大事な弟」作者:3年生)を読みその作文のよいところを発見するという活動(鑑賞活動)を行わせる教授調査を実施した。 分析の結果、1.作文のよいところとして、1年生は内容面をあげるものが多く、2年生になると内容面だけでなく表現面をあげるものが多くなること、2.表現面の指摘が3年生になると具体的・かつ多様になること(例:たとえている、くらべている、思ったことを書いているなど)、3.表現面を捉えるときに、低・中学年は、主にミクロな表現(語句レベル、文レベル)に目をむけているが、高学年になるとマクロな表現(文章展開レベル)にも目をむけるようになること、4.中学年あたりから、表現効果を考えながら表現を捉えるようになり、高学年になるとそれが顕著になることなどが明らかになった。また、内容面・表現面の評価を行うときに「わたしも(は)・・・と思う」「わたしだったら(ふつうは)・・・と書く」という思考を働かせていることが実証的に捉えられた。さらに、鑑賞指導が、文章表現力の獲得に大きく寄与することが確認された。
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