• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

90年代のアメリカにおける公民的資質育成を目的とした公民教科書の内容構成の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08780206
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教科教育
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

吉村 功太郎  岐阜工業高等専門学校, 一般科目, 講師 (00270265)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード社会科教育 / アメリカ / 市民的資質 / 教科書
研究概要

アメリカ合衆国の中等教育段階における公民的分野の教科書を、1990年前後のものを中心にして内容構成の調査・分析を行った。90年代における公民的分野の教科書の内容構成は、今回の分析対象としたものは基本的には先行研究で明らかにした3つのタイプを踏襲していると考えられる。それは、(1)政治制度に関する知識を中心とした現在の法と政治の理解をめざすもの、(2)政治制度における現実の政治の動きの把握と政治的活動の資質の育成をめざすもの、(3)制度の枠組みを超えた現実社会における政治的活動全般の把握と市民的行動の資質の育成をめざすものの3つである。分析対象とした教科書の中では(1)と(2)の形態がほとんどである。今回の分析によって明らかになった点は、90年代の教科書は過去のものと比較して市民的活動についての内容が増やされている傾向にあるということである。投票行動や身近なコミュニティに関する活動などが独立した単元として設定され、それぞれに事例学習が教科書の内容として設けられ、教室内外で具体的な活動を行うことによって政治的活動能力の育成をはかっている。事例を分析して問題点を明らかにし、必要な情報を収集して討論をさせ、問題解決につなげる活動を実際に行わせることによって、合理的判断を行う能力の育成をめざしているのである。ただ、そのような政治参加能力の育成にも、教科書によって微妙な違いが存在する。政治参加の義務的な面を強調するもの、社会問題の解決方法として市民の能動的側面を強調するものなどが存在し、また、この違いが内容構成や授業方略にも影響を与える結果となっている。この背景には、社会科の主たる目的である民主主義国家における市民的資質のとらえ方の違いがあると考えられる。個々の教科書の分析をさらに深めるとともに、関連する授業実践などもあわせて収集し、授業実践面での総合的な分析が今後の課題である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi