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準定常分布を用いた増殖過程の過度的挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08780218
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 統計科学
研究機関東京工業大学

研究代表者

牧本 直樹  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 講師 (90242263)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード増殖過程 / 準定常分布 / 線形増殖過程 / 擬出生死滅過程
研究概要

本研究では,定められた敷居値を境に出生率が異なる増殖過程の過渡的な挙動を調べるために,まず数値計算実験を行い,観測されたいくつかの性質に対して理論的な解析を試みた.得られた主な結果は以下の通りである.
1.増殖過程が準定常状態に達する場合には,その途中において固体数は直線的に増加することが観測された.また,サンプルパスに対する大偏差理論を用いると,敷居値と出生率に関するある条件の下では,この現象が理論的に説明できることを示した.準定常状態から死滅に至る過程についても同様である.
2.線形増殖過程では,一般に準定常状態を保つ時間の長さは,そこに至るまでの時間やそこから死滅するまでの時間の長さに比べてかなり長くなることが実験から判明した.これに対して,擬出生死滅過程においては,準定常分布を保つ時間の分布が指数的に減少することが理論的に証明された.また,そのときの減少率は,個体数自体の増減に関連して定まる減少率と,環境の影響を表すマイクロ状態の推移に関連して定まる減少率との大きい方に一致することが示された.線形増殖過程の準定常状態の分布は厚い裾を持つことが予想されており,この点で2つの過程の性質には大きな差があると考えられる.
今回の数値実験では、準定常状態に達する過程が少なく、そのようなデータの採集に時間を要した.加重サンプリングなどのシミュレーション技法を応用して精度良いデータを効率よく集める工夫も今後必要であろう.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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