研究概要 |
1.ゲート遅延故障に対するロバスト/ノンロバストテストにおける問題点の考察:遅延故障におけるテストの問題点は,観測時刻によって,目標信号線の遅延故障に対するロバストテストとして正しくないことがあることである.このことが,生成したテストの検出できる遅延の大きさを決めることになることを示した. 2.微小なゲート遅延故障に対するテストの提案:1.の考察に基づいて,目標信号線における信号変化の時刻は,それが生じる時刻以降の任意の時刻では,他のゲートの遅延で生じる信号変化に依存しないように信号変化を伝搬することができる経路を活性化するテストを微小なゲート遅延故障に対するテストとして提案した. 3.提案した微小なゲート遅延故障に対するテストの生成法の開発:科学研究費補助金により購入したワークステション上で,提案した遅延テストの生成法を開発した.本手法は,7値の論理値および信号変化の時刻を用いて,遅延故障テストの生成を行う. 4.実験:提案する遅延故障テストの生成法を科学研究費補助金により購入したワークステション上で実現し、ISCAS'85ベンチマーク回路に適用した実験を行った.実験結果より提案する微小な遅延故障に対するテストおよびその生成法の有効性を示した. 5.成果の公表:本研究の成果を論文誌に公表している. 6.今後の展望:今後,微小な遅延故障のテストを用いたゲート遅延故障の診断法を検討する予定である.
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