研究課題/領域番号 |
08780313
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
村上 和人 中京大学, 情報科学部, 助手 (10239486)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Hough変換 / 移動物体検出 / 画像特徴抽出 / 効率化アルゴリズム / 流し目ビジョン / 直線セグメント切り出し / プログラム・ライブラリ |
研究概要 |
本研究では、画像特徴抽出のためのHough変換を、理論的な面と実利用的な面の双方から検討し、アルゴリズム開発を行った。 まず、理論的観点から、(1)移動物体の追跡機能と直線検出のHough変換を組み合わせることにより、検出感度を動的に設定し、中心視/周辺視といった人の目の視覚特性を模したアスカント・グランス・カメラ・ビジョン(Askant Glance Camera Vision;AGCV)をシステム的に実現した。(2)距離的な感度ばかりでなく、角度的な感度設計も可能なように、拡張Hough変換関数(EHT)の設計手順とパラメータの調整方法について一般化した。(3)直線検出の後処理としてのセグメント切り出し処理手法として、新たに、原画像の濃度分布をもとにセグメント端点の判別を行う方法を開発した。これとは別に、(4)2値化画像と線分のテンプレートとのパターンマッチングを行うことにより、「Hough変換」と「セグメント切り出し処理」を一気に行って線分を検出するアルゴリズムDTHT(Digital Template Hough Transform)を開発した。 効率化の観点からは、種々のアルゴリズムを図形特徴の検出精度と処理速度(計算コスト)、およびパラメータ平面のサイズ(メモリコスト)の面から評価した。(5)まず、通常のHough変換(Hough Transform;HT)の他に、FIHT(Fast Incremental Hough Transform)、CHT(Combinatorial Hough Transform)、RHT(Randomized Hough Transform)、RVHT(Random Voting Hough Transform)、およびCHTとRHTを組み合わせた方法等によるHough変換アルゴリズム群を開発した。(6)これらを実画像に対して施し、検出精度、処理速度、メモリコストについて比較・検討し、それぞれのアルゴリズムの特長を明らかにした。 実利用的な観点からは、Hough変換の核となるアルゴリズム群の整備に加え、(7)検出結果の3D的表示法の開発、ソフトウェア周辺利用環境について整備を行った。また、より汎用化するために、(8)開発した各種のアルゴリズムは、プログラムライブラリに蓄積した。プログラムライブラリはC言語の関数群で記述し、Windows環境などの最近のパソコンでもネットワークを介して利用できるようにした。
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