研究概要 |
帰納論理プログラミングにおける効果的背景知識利用の研究を行ない次の項目について各々結果を得た. 背景知識の位相的構造による仮説の評価法 従来帰納学習アルゴリズムで用いられる仮説評価法は情報論的評価がその主なものであった.しかし背景知識の知識量が多くなるにつれて候補仮説数は膨大となり,他の何らかの基準が必要となる.本研究では背景知識を構成する概念間に距離位相的構造を導入することで,より良い仮説を文脈に応じて評価する方法を提案した.本結果は記述工学に関する国際会議および人工知能学会全国大会に発表した. 少数事例からの効率的帰納学習アルゴリズム 少数事例からの帰納学習はアルゴリズムの実用的応用のためにも必須課題である.本研究では背景知識の論理的性質を利用することで仮説を絞り込み,効率良く学習するアルゴリズムを確立した.この結果は国際ILPワークショップで発表した. 効率的ボトムアップ帰納学習アルゴリズム もう一つの効率的帰納学習法はボトムアップ法であるが,この方法は効率が良い反面,その汎用性に問題があった.本研究では経路構造と呼ばれる論理プログラムの項の構造の性質を利用した新しいアルゴリズムを提案し,汎用性を拡大した.この結果は今後発表する計画である.
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