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多段型生産システムの理論的解析と最適生産指示方策の考察

研究課題

研究課題/領域番号 08780423
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 社会システム工学
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

中出 康一  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (50207825)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードジャストインタイム生産方式 / 一般化セミマルコフ過程 / ブロッキング / スループット / 可逆性 / 確率順序
研究概要

近年,アメリカを中心に,かんばん方式を含む生産指示方式を組み入れた有限バッファをもつ生産ラインの研究が盛んになされている.たとえば,直列型生産ラインではPACシステム,(a,b,k)モデルなどがある.これらは,いずれも各種ブロッキングを含めた形でシステムを数理的に定式化し,サイクルタイム,仕掛品の加工待ち時間などを理論的に解析し,パラメータやバッファ容量を変化させたときのシステムの性能比較を行っている.しかしながら,これらの研究において,一つの工程から複数の後工程に仕掛品が送られる様な例はほとんど見受けられない.本研究では,現実にみられる,複数の工程が一つの前工程からそれぞれ部品を引き取るといった,開放,多段型生産システムのモデルを構築した.次に,このモデルを,一般化セミマルコフ過程とよばれる離散事象システムの確率過程として理論的に定式化した.さらに,オペレーションズ・リサーチの分野における解析手法を用いて,いくつかの生産指示方式について,スループットなどの性能を評価した.まず,このモデルにおいて投入された仕掛品が必ず製品となるための十分条件を理論的に導いた.この条件は,ブロッキングなどによるデッドロックが起きないことを示している.次に,このシステムの確率的凸性を示した.これは,各工程における部品のばらつきが小さいほど,スループットが大きくなることを示している.さらに,複数の異なるシステムの可逆性や等価性を示した.このことは,一見異なる部品の流れを持つ,あるいは異なる生産指示方式を持つ複数のシステム間で,生産スループットが等しくなることを示している.本研究の結果は,直列型生産ラインをはじめ,各種の有限バッファシステムに適用可能な結果である.また,本研究で示されたモデルは,異なる生産方式や,物,人の流れの異なるシステム間の性能比較を行うための基礎となるものであり,重要である.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中出康一,大野勝久: "Stochastic Analysis of a U-shaped Production Line with Multiple Workers" Proceedings of the 20th ICC and IE. 1251-1254 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中出康一,大野勝久: "Stochastic Properties of Fork/Join Multi-Stage Production Systems with General Blocking" Journal of the Operations Research Society of Japan. 40(掲載予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 大野勝久,中出康一: "Analysis and Optimization of a U-shaped Production Line" Journal of the Operations Research Society of Japan. 40(掲載予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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