• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

慣性核融合用大型プラスチック燃料容器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08780488
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 核融合学
研究機関近畿大学

研究代表者

中野 人志  近畿大学, 理工学部, 助手 (20257968)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードプラスチック / 燃料容器 / 慣性核融合
研究概要

本研究は、炉クラスの慣性核融合実験に必要な直径5mm以上の大型プラスチック燃料容器の制作技術開発を目的とした。
従来までに開発済の複合エマルション法を大型燃料容器製作の基本とした。大型燃料容器製作のためには、先ず、大型のエマルションを生成する必要がある。エマルション大型化の実現は水と油の界面ポテンシャルを減じることが課題であり、従来までは大きな困難を伴った。生体高分子であるゼラチンをエマルションの水相(W相)として用い、低温下におけるゼラチンのゲル化によって界面ポテンシャルの影響を防いだ。その結果、最大10mmまでの大型エマルション生成に成功した。
ゼラチンゲルを保った状態での複合エマルション法により、大型シェルを製作した。燃料容器材料としては、耐放射線性の比較的高いポリスチレン(PS)を採用した。PSをエマルションの油相(O相)に溶融し、W/O/Wエマルションとした後、減圧によってO相溶媒を除去した。O相の最適濃度は10wt%であった。シェル内部に残留したゼラチンゲルを除去するために、系全体を昇温し、ゼラチンをゾル化した。純水中で撹拌しながら内部のゼラチンゾルを純水に置換し、空気中乾燥を経て、大型燃料容器を得た。
製作した燃料容器の最大直径は6.2mmであった。この大きさは、慣性核融合においてペレット利得100を想定したシミュレーションの要求を十分に満たしている。電子顕微鏡および原子間力顕微鏡による燃料容器表面、断面の観測からは、従来のPS燃料容器で得られた結果と遜色ない、表面粗さ10nm以下(rms)が得られた。また、容器の厚さはO相の濃度可変によって容易に制御可能なことが判明した。
以上、大型プラスチック燃料容器製作技術を開発した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Uichi Kubo and Hitoshi Nakano: "Fabrication of Large-Sized Polystyrene Shells" Journal of Vacuum Science and Technology A. 14・3. 1025-1027 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi