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海洋生物由来の含ピロン天然物の合成と付着阻害活性

研究課題

研究課題/領域番号 08780541
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物有機科学
研究機関静岡大学

研究代表者

有本 博一  静岡大学, 理学部, 助手 (60262789)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードγ-ピロン / Vallartanone B / Williamsonエーテル化
研究概要

まず第一のテーマとして有肺類に特徴的なγ-ピロンVallartanone Bの立体構造を合成的手法により解明した。申請者が開発した条件を用いて隣接する不斉点を損なうことなくγ-ピロン環を構築し、別途合成したケトンとアルドール縮合したのち酸触媒によるジヒドロピロン環の構築を行った。γ-ピロン環に隣接する不斉中心を失うことなく目的物へ誘導する穏和な条件の選択が鍵反応である。本合成研究によって真の立体化学が明らかになった。誤っていた推定構造を提出したFaulknerは天然物のCDスペクトルの解釈を基にしていたので、この点について半経験分子軌道計算によって妥当性を検討した。その結果、解釈の基礎となるコンフォメーションの推定に問題があることがわかった。
第二に取り上げた褐藻由来のマクロサイクリックピロンについては、エノールエーテル構造の構築法から検討する。天然から得られている類縁体を考慮すると、前駆体としてブロモエーテルを選択することが適当と考えられた。従来ピロン環とアルキルハライド間のWilliamsonエーテル化においてはpKaの関係から一般にα-ピロン生成が優先し、γ-ピロンを高選択的に得る方法は知られていなかったが、今回銀塩を活性化剤として用いることにより目的を達成することができた。このときAg^+の対イオンによってα,γ選択性が制御できることが判明し、大変興味深い。今後は、希土類を含む金属種、反応溶媒を検討してさらに高選択的な方法論の開発を行う。目的とするブロモエーテルを得た後、塩基で処理して脱臭化水素しエノールエーテルへ誘導する予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Irikawa,H,Arimoto,H.ら: "Preparation and Properties of 1,1'-Disubstituted Trichotomine Derivatives with a Twisted C=C Bond" Bull.Chem.Soc.Jpn.69. 1673-1677 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Arimoto,H.ら: "Synthesis and Revised Structure of Vallartanone B" Tetrahedron Lett.37. 4749-4750 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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