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亜鉛プロテイナーゼの基質認識機構に関する構造化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08780568
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 構造生物化学
研究機関理化学研究所

研究代表者

山本 雅貴  理化学研究所, 生物物理研究室, 研究員 (60241254)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードプロテアーゼ / 基質認識 / 結晶構造解析
研究概要

ハブ毒由来のプロテイナーゼであるH_2-Protenaseについて基質認識機構を明らかにするため,以下のような実験を行った.本酵素の酵素反応速度の研究において使われた合成基質や阻害作用を持つペプチドの配列を元に複数の合成ペプチドを作成した.これらと酵素の複合体結晶を得るため改めて結晶化条件の検索を行ったが,Thr-Glu-Lys-Leu-Val(P-S1)については,透析法によって活性金属イオンの置き換えを行った酵素と共結晶化を行った結果,単体の場合とほぼ同じ条件で結晶が析出した.
得られた結晶は,単体のそれとは異なる結晶系に属しており,空間群P4_332,a=117.6Åであった.データ収集は実験室で行い,2.2Å分解能までの反射に対して完全性97.1%,信頼度因子8.67%で得ることができた.構造解析は単体分子の構造を元にした分子置換法によって行い,現在,分子モデルを信頼度因子19.0%で得ている.
得られた電子密度図には酵素の活性中心である亜鉛の近傍に余剰の電子密度が見られた.その大きさは2残基程度であり酵素の基質特異性等からP-S1のうちのLeu-Valであると判断された.この結果から,酵素のクレフトの両エッジを走るβ鎖と基質の主鎖の間のβシートライクな相互作用と,酵素のS1疎水ポケットによる基質側鎖の認識P1-P2サイトでの基質認識の主な構成要素であることが理解された.
また,この構造では添加したニッケルイオンが活性中心とは異なる位置にも見られ,酵素のHis側鎖とペプチドを配位するように結晶学的二回軸上に存在していた.この結晶では,単体のそれと比べてX線照射耐性が向上したうえ,全原子平均の温度因子が低下した.二価イオンやペプチドの添加がよりよい結晶を得るのに効果がある一例を示したといえる.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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