研究課題/領域番号 |
08780588
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥村 宣明 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (20224173)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 神経生長因子 / リン酸化 / 細胞内情報伝達機構 |
研究概要 |
私たちはこれまでに、神経栄養因子(NGF)の情報伝達系に、srcファミリーチロシンキナーゼの基質と考えられているPaxillin、及びp130^<cas>のチロシンリン酸化が関与することを明らかにした。この結果から神経細胞の生長にsrcファミリーが関与すると考えた。本研究では、Paxillinをチロシンリン酸化する経路を中心に解析を行った。 1、Paxillinをリン酸化するキナーゼの検出と同定 私たちはPaxillinをリン酸化するキナーゼをPC12細胞、及び脳の抽出液中に見いだし、その同定を試みた結果、pp60c-src、cdk2、cdk4、rskほかのキナーゼがpaxillinをリン酸化することを明らかにした。また、pp60^<c-src>がEGF等によって活性化することを見いだした。 2、Paxillinと結合する蛋白質の同定 GST-Paxillin融合蛋白質を用い、cdk2とcdk4がPaxillinと結合する可能性のあることが示唆する結果を得た。 3、Paxilinの脳における局在 ラット脳の切片を免疫組織化学的に染色し、Paxillinがあらゆる神経細胞に存在すること、またアストロサイトに非常に多いことを見いだした。 以上の結果から、NGFがチロシンキナーゼpp60c-srcを活性化することによって、パキシリンやp130^<cas>のチロシンリン酸化を引き起こすこと、また、他のいくつかのセリン・スレオニンキナーゼがパキシリンをリン酸化することが明らかとなった。
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