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核磁気共鳴法によるタンパク質立体構造決定法の新規プロトコルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 08780637
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

畠中 秀樹  財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 生理活性物質研究部門, 研究員 (00260331)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード核磁気共鳴法 / 立体構造決定 / NOESY / 連鎖帰属 / アミドプロトン
研究概要

我々は実際の構造決定の経験から、少ない距離情報で構造が決定できないのは部分鏡像構造が多く生じるためで、これを防ぐにはαヘリックスやβストランドなどの既に非対称性が強い2次構造を導入すれば良いはずだと考えていた。そこで実際に、構造が既知であるアクチン(372残基)でシミュレーションを行ったところ、2次構造情報と8Åまでの主鎖アミドプロトン間距離情報を用いれば4Å程度の精度で正しい立体構造が計算できることがわかった。分子量1万以上の分子でよく用いられるembedding法は非対称情報を利用できないので、今回はsimulated annealing法を主鎖構造を得る目的に特殊化して用い、さらに距離情報に基づいて構造を分割計算する手法を用いて問題を回避した。2次構造導入のためのプログラムは他の用途にも応用を始めている。
主鎖のアミドプロトンの帰属については、十分な自動化を達成した。これによりCBCA(CO)NHとCBCANHを用いて連鎖帰属ができる。このシステムは既にdestrin他いくつかの蛋白質に応用されている。
残る問題は8Åまでの距離情報が得られるかどうかである。4D N,N-edit NOESY測定を数度試したが、残念ながらそこまでの感度が得られなかった。7Å程度までなら重水素化した蛋白質について距離情報が得られることが一部で報告されているので、今後2倍程度感度が上昇すれば構造が得られることになる。これまでの装置の進歩を考えればこの感度は近年中に十分可能であると考えられる。
以上まとめると、我々の3つのスペクトルだけを用いる方法で大まかな立体構造を得ることが十分可能であることが示された。将来この簡便な方法で、多くの蛋白質の構造が効率良く得られるものと確信している。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hatanaka et al.: "Tertiary structure of destrin and structural similarity between two actin-regulating protein families." Cell. 85(7). 1047-1055 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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