研究課題/領域番号 |
08780652
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西條 将文 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (90221986)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | two-hybrid system / 蛋白質間相互作用 / ヌクレオチド除去修復 / 色素性乾皮症 / XPA / GTP結合モチーフ |
研究概要 |
酵母two-hybrid screeningによりXPAと結合するヒト蛋白質のcDNA7種類を単離した。このうち2種類はERCC1とRPAの34kDaサブユニットで、5種類は新規の蛋白質(XPA binding protein;XAB)をコードしていた。XAB1は374アミノ酸残基よりなる分子量41kDaの蛋白質で、N末端側にRanのGTP結合モチーフと非常によく似たGTP/ATP結合モチーフを持つ。またC末端側には酸性アミノ酸に富んだ領域が存在する。mRNAの発現は精巣でやや高いものの調べたかぎりではすべての組織・細胞で発現していた。XAB1は核にも存在するが、細胞質優位に存在することがわかった。組換え蛋白質を用いた試験管内結合実験やtwo-hybrid assayによりXAB1はXPAの前半部に結合することが明らかになった。また試験管内除去修復系をXAB1の大部分を除いた条件で行ってもXAB1が存在する場合と差がないこと、反応系に抗XAB1抗体を加えても阻害効果がないことから、XAB1はNER反応には直接関与しないことが示唆された。ホモロジー検索の結果、C.elegansとS.cerevisiaeで相同体(ceXAB1,scXAB1)を検出した。これらは、N末端側にGTP/ATP結合モチーフ、C末端側には酸性アミノ酸領域を持っており、ceXAB1、scXAB1ともに48%のアミノ酸(類似アミノ酸を含めると80%)がヒトXAB1と一致していた。scXAB1は出芽酵母で実際に発現しており、scXAB1欠失変異体は致死になったので増殖に必須であることがわかった。
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