1.新規のエストロゲン応答性遺伝子の単離および同定 ホルモン応答性遺伝子を同定するための新しい方法であるGenomic binding-site cloning法を用いて、新しいエストロゲン応答性遺伝子を検索した結果、新規のエストロゲン応答性遺伝子efp(estrogen-responsive finger protein)以外に新たに複数のエストロゲン応答遺伝子の単離に成功している。 2.transgenic animalの作製および解析 b-actin promoter領域やefp遺伝子の上流領域をpromoterとして用いたconstructを作製し、生体内でefpを過剰発現させたマウスの作製に成功した。現在F1のマウスの組織等を解析中である。 3.efp gene targeting mouseの作製 加えて、efp遺伝子の生体内での機能を知り、病的老化との関係や、エストロゲン作用におけるefpの役割を明確にするため、現在、人為的に特定の遺伝子の機能を欠失させる発生工学的手法であるgene targeting法を用いてefp gene targeting mouseを作製中である。現在、homozygotesのマウスを得ており、その表現型を検討中である。 4.efpの下流遺伝子の検索 また、、efp遺伝子は、蛋白の構造上の特徴として、RING finger構造を持っており、特定の遺伝子または遺伝子群を転写調節している可能性が考えられる。現在efpを発現できない、ES(embryonic stem)cellを得るためにスクリーニング中である。
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