研究概要 |
1、初代培養細胞にGluR2(α2)遺伝子発現の上流ゲノム領域の下流にレポータ遺伝子をもつプラスミドをリポフェクション法により一過性にトランスフェクションして、神経細胞特異的に機能しているゲノム領域を検索し、上流ゲノム領域500bpで神経細胞で繊維芽細胞株NIH3T3の10倍強く機能することを見い出した。さらに、転写開始領域を含む100bpが機能部位であることを明らかにした。現在ゲルシフトアッセイによって、原因結合蛋白の同定を試みている。 2、GluR2(α2)遺伝子の上流ゲノム領域6Kbpにさらにイントロン、下流のゲノム部分を含めたコンストラクトを作製し、トランスジェニックマウスを作製中である。現在より時間のかからないトランジェントトランスジェニックマウスを系を導入することを試みている。 3、GluR1,2の発現制御を細胞レベルで同時に明らかにするために、ラット大脳皮質のGluR1,2mRNAの発現を細胞レベルで解析し、GluR1^+/GluR2-はparvalbuminと、GluR1^+/GluR2^+はcarbindinD28Kと共存することを、3重染色法によって確かめた。今後この共存関係の機能的意義を追求したい。 4、プロモータの解析にアデノウイルスを試み、げっ歯類の脳の中枢神経系の各部に外来遺伝子を導入することに成功した。
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