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単一神経細胞情報処理の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 08780773
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経科学一般
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

岡 浩太郎  慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (10276412)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード巨大軸索 / 細胞内カルシウム / カルシウム イメージング / 神経情報処理 / 可塑性
研究概要

1.ミミズ巨大軸索の細胞内カルシウム動態解析
ミミズ巨大軸索にカルシウム濃度感受性色素(Indo-1またはCalcium Green-1)を電気泳動的に注入し,共焦点レーザ顕微鏡により細胞内カルシウムを可視化したところ以下のことが分かった.
(1)巨大軸索中のカルシウム濃度は長軸方向に不均一に分布していた.
(2)thapsigargin処理により軸索部位ごとに異なった細胞内カルシウム動員が生じた.
(3)側神経側を電気刺激すると、巨大軸索局所でカルシウム濃度上昇した.
以上の結果はミミズ巨大軸索に,カルシウム動員機構(カルシウムチャネル,小胞体など)が不均一に分布していることを示している.
2.ミミズ学習連合学習装置開発のための予備検討
機械または電気刺激による連合学習を行うために,実際にミミズに刺激を加えた時の神経系の挙動をカルシウムおよび,膜電位イメージング法と電気生理実験により調べた.巨大軸索のカルシウムイメージングと電気生理実験から以下のことが判明した.
(1)巨大軸索を吸引電極により連続刺激すると,伝播する興奮電位は徐々に減弱し,最後には伝播しなくなった.またこの減弱の時定数は刺激頻度の増大に伴い減少した.
(2)興奮電位伝播の減弱は,巨大軸索内カルシウム濃度の上昇を伴った.
以上の結果はミミズの「慣れ」現象を巨大軸索内部のカルシウム濃度上昇により理解できる可能性を示す.
上記1,2の結果から,ミミズ巨大軸索はマルチコンパートメントからなる神経情報処理装置であることが明らかになった.またこの巨大軸索内のカルシウム動員はミミズの種々の学習と関連しているものと思われる.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Oka: "Mobilization mechanism of calcium in the eartworm median giant fiber." Soc.Neurosci.Abstr.22(1). 380 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 岡 浩太郎: "ミミズ腹髄神経節での神経細胞機能マッピング" 生物物理. 36supplement. S125 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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