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ベラトリンサルフェートによる嘔吐を指標としたスンクスの系統育成

研究課題

研究課題/領域番号 08780805
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験動物学
研究機関(財)実験動物中央研究所

研究代表者

江袋 進  財団法人実験動物中央研究所, 飼育技術研究室, 研究員 (20281595)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードスンクス / 嘔吐 / ベラトリンサルフェート / 系統育成
研究概要

スンクス(Suncus murinus)のマウス・ラットに見られない特性のひとつに、薬剤や動揺刺激に対する嘔吐反応性がある。しかしこの特性は個体差が大きく、それが種々の実験の障害となっている。本研究では、クローズドコロニーとして維持、生産しているスンクスJic:SUN系を用いて、催吐剤に対する高感受性系統と低感受性系統の選抜育成を試みた。催吐剤には嘔吐を誘発しやすい降圧剤の一つであるベラトリンサルフェート(VS)を用いた。VS投与により嘔吐した個体間の交配を行い、その子孫についても、嘔吐発症個体の選抜、交配を繰り返すことにより、高感受性系統の育成を行った。また、嘔吐未発症個体間の交配により、同様にして低感受性系統の育成を行った。高感受性系統育成群の平均嘔吐発症率は、1世代目がメス73.7%、オス81.5%、2世代目がメス85.8%、オス95.7%、3世代目がメス80.5%、オス90.3%、4世代目がメス80.0%、オス90.5%、5世代目がメス71.5%、オス84.9%、6世代目がメス76.4%、オス100%、7世代目がメス94.8%、オス96.7%で安定していた。一方、低感受性系統育成群は、1世代目がメス45.5%、オス43.8%、2世代目がメス28.6%、オス31.1%、3世代目がメス32.3%、オス43.7%、4世代目がメス18.2%、オス20.0%、5世代目がメス3.2%、オス6.1%、6世代目がメス13.3%、オス14.9%、7世代目がメス23.3%、オス25.0%であった。VSの投与から嘔吐までの時間は、低感受性系統育成群の方がやや長かった。また各群ともにオスの方が嘔吐発症率が高く、発症までに時間がかかる傾向が見られた。以上の交配実験により、スンクスにおける嘔吐反応の個体差は遺伝的な要因によることが示唆された。今回、系統育成が7世代目まで進み、嘔吐感受性に関して明らかな選抜効果が認められた。今後は両系統の確立に向けて、さらに系統育成を進めたい。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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